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「コードギアス 復活のルルーシュ」が2019年2月9日、公開となった。
この映画は『コードギアス 反逆のルルーシュ復興/叛道/皇道』3部作の続編となっている。
公開初日に「コードギアス 復活のルルーシュ」を鑑賞してきたので感想を書く。
ここからはネタバレありの感想なので、これから映画を観る人でネタバレ嫌いな人は注意!
ちなみに、コミック版も発売されているので、気になる方はこちらもどうぞ。
この記事の目次
「コードギアス 復活のルルーシュ」について
「コードギアス 復活のルルーシュ」とは
「コードギアス 復活のルルーシュ」は『コードギアス 反逆のルルーシュ復興/叛道/皇道』の3部作の続編。
『コードギアス 反逆のルルーシュ復興/叛道/皇道』は、TVアニメの総編集+αとなっているので、TVアニメの続編と言ってもほとんど違和感が無い。
TVアニメだけ観た、という人でも問題なく観られる。(あえて言えば、TV版だとシェリーは死んだが、3部作では生きてるという違いくらい)
3部作、TVアニメの最後では、”ゼロレクイエム”によって世界に平和が訪れた代償に、ルルーシュはゼロに扮するスザクの手で命を落とす。
それで綺麗に完結していた。
今回の映画は「復活のルルーシュ」と言うタイトルで、綺麗に完結した作品の続編だと発表された。
「死んだはずのルルーシュを生き返らせる。」これがただの蛇足とならないか。それが今回の映画に対する不安要素だった。
しかし、結果から言えば決して蛇足ではなく、とても満足できた映画だった。
蛇足どころか、本編では観られなかったキャラ同士の絡みや、叶わなかった事が叶えられ「あぁ、このキャラは救われたな」と思える良い作品だ。
コードギアスが好きな人、特にC.C.とナナリーが好きな人にオススメな映画だ。
あらすじ
光和2年。
世界は再編成された超合集国を中心にまとまり、平和な日々を謳歌していた。
しかし、平和は突如として終わりを告げる。仮面の男・ゼロとして、ナナリーの難民キャンプ慰問に同行したスザクが謎のナイトメアフレームに敗れ、
2人は連れ去られてしまった。
シュナイゼルの密命を受け、戦士の国・ジルクスタン王国に潜入したカレン、ロイド、咲世子はそこで、謎のギアスユーザーに襲われる。
そして、その場には襲撃者に“元嚮主様”と呼ばれる、C.C.が居た。
かつて神聖ブリタニア帝国の大軍すらも打ち破った無敵の王国を舞台に、人々が描く願いは、希望か絶望か。
果たして、ギアスのことを知るジルクスタン王宮の面々と、C.C.の思惑とは——。
時間軸
”セロレクイエム”から1年後の世界。
世界は平和になり、戦争もテロもなかった。
日本、ブリタニア、中華連邦などの国や黒の騎士団も健在。
ジルクスタンという国が舞台となる。
キャラクター
ルルーシュ
後半に復活するのかと思いきや、キャラ自体は結構序盤から登場。
死んだと思われていたが、シャルルのコードを引き継ぎ、不死になった可能性があったので、”ゼロレクイエム”の際にジェレミアが体を確保していた。
ルルーシュの体は復活するが、精神(魂?)はCの世界で行方不明となっており、記憶はなく、まともな会話もできない状態になっている。
精神を取り戻し、復活をしてからは相変わらずの性格。
「撃っていいのは〜〜」や「違うな、間違っているぞ」などのお決まりのセリフも登場する。
ギアスも使用可能。ナナリー救出の為に軍師としての才覚も発揮する。
あのかっこいいルルーシュがもう一度見られて、ファンはとても嬉しいだろう。
(少し変わった所もあり、戦術が読まれてピンチに陥った時に「仲間を見捨てられない」といって撤退しなかった。以前のルルーシュだったらきっと切り捨てていたはず)
事件解決後にはナナリーと再開。
ナナリーから「一緒に暮らそう」と言われるが、「ナナリーは自分がいなくても生きていける」と断り、C.C.と一緒に旅に出る事に。
ルルーシュという名前はもう名乗れないので、「ルルーシュ・ランペルージ」からL.L.と名乗る。
そしてエンドクレジットではL.L.とC.C.のその後の姿が…。
C.C.
今作はC.C.が主人公と言っても良いかもしれない。
ルルーシュの精神をCの世界から助け出すために、ルルーシュと共にCの世界に通じる遺跡を巡る旅をしている。
まともに会話のできないルルーシュの面倒を見ながらの旅で、大きな荷物はC.C.が持ち、手料理を振る舞ったりと、本編では見ることのできなかったC.C.を見ることができる。
事件解決後、C.C.は一人で旅に出ようとするが、ルルーシュが同行すると言う。
その際に、ルルーシュがこれからはL.L.と名乗ると言うと、これまでに見たこと無い笑顔をみせてくれる。
これまでは気持ちの感じられない冷たい微笑みしか見せてこなかったC.C.の心からの微笑みをついに見ることができる。
エンドクレジットでのルルーシュとのツーショットを観ると、C.C.はもう孤独ではない事が分かる。
ナナリー
序盤で拉致されてしまい、姿は見せるものの後半まで殆どセリフなし。
事件解決後にルルーシュと再開し、「(”ゼロレクイエム”の時に)真意に気がつけなくて、疑ってしまった」「私も同罪です」と、ルルーシュに伝えられなかった言葉を伝えることができた。
コードギアス最終回で、ナナリーの泣き声に心を痛めた人は多いだろう。(私は何度見ても泣いてしまう)
ルルーシュを復活させることにより、ナナリーはルルーシュに気持ちを伝えることが出来た。
これだけでもルルーシュを復活させることに意味があったように思う。
スザク
スザクは序盤でナナリーと一緒に拉致されてしまい、拷問を受ける。
拷問により気を失い、気がつくとそこにはルルーシュがいた。
喜ぶか…と思いきや、「君はまた嘘をついたのか!」とルルーシュをボコボコに殴る。
あぁ、確かにそうだ。
”ゼロ・レクイエム”の際、ルルーシュがスザクに伝えた言葉。
『これはお前にとっても罰だ。
お前は正義の味方として、仮面を被り続ける。
枢木スザクとして生きることはもう無い。
人並みの幸せも、すべて世界に捧げてもらう。
永遠に…』
スザクは、”ゼロレクイエム”でルルーシュを殺し、ルルーシュの遺言(”ゼロレクイエム”の計画)通り、ゼロを演じてすべてを捧げてきた。
これまでに何度もルルーシュに騙されてきたスザク。
「実は生きてました」じゃぁ、「また騙された」と怒るのは当然だ。
ジルクスタンではルルーシュが一時的にゼロになるが、事件解決後は再びスザクがゼロになることに。
今後もゼロの仮面をかぶり続けるスザクは今回映画で救われていない気もする…
ルルーシュが生きてるって事で、救いになっていれば良いけど。
カレン
ルルーシュが生きていたと分かり、泣いて喜んだカレン。
敵地でのミッション中で少し緊張が解けた時に、突然ルルーシュに抱きついて泣き出したシーンは胸に来るものがあった。
ルルーシュが魂を取り戻した時も、ダッシュで抱きついたりと、めちゃめちゃ可愛かった。
そしてカレンの見どころは戦闘。
咲世子さんとタッグでの白兵戦は見栄えがあったし、かなりゴツくなった紅蓮特式を操縦する時は、胸・おしりが強調されるお決まりのアングルだ。
「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい…」からの「むちくちゃ謝ったから、これでよし!」は、カレンらしくて良かった!(ここで一瞬”ひぐらしのなく頃に”を思い出したのは私だけではないはず。)
その他のキャラクター
咲世子、ロイドはカレンと一緒にナナリーを探している最中に、偶然C.C.と合流。その為かなり出番が多め。
コーネリア、ギルフォード、ジェレミア、アーニャ、セシル、ニーナ、扇、玉城はナナリー救出部隊としてジルクスタンに潜伏。その後ルルーシュの作戦の傘下に入るので、それなりに登場シーンが多い。
シュナイゼル、神楽、藤堂、ラクシャータ、ヴィレッタたちはジルクスタンにはいないので、登場はするもののほとんど出番なし。
ミレイ、リヴァル、シャーリーも気持ち程度の出番。せっかく生きていて、C.C.と重要(そうな)連絡を取り合っていたシャーリー。ミレイよりも出番が少なくて、かわいそう。それでもエンドロールでルルーシュから無事を知らせる電話に喜んでいる姿に安心する。
流石に2時間弱の映画で全員の活躍は無理だろう。
逆にそれだけの時間で、少しだけとは言えほぼ全員登場させたのがすごい。
「コードギアス 復活のルルーシュ」の感想
キレイに終わった「コードギアス」の続編は「蛇足になりそうだなぁ」と考えていた。
しかし、いい意味で裏切られた。
まずルルーシュが生きていた理由、「復活」という意味に納得。
ただルルーシュを復活させて活躍させるだけでなく、本編では叶わなかったC.C.やナナリーの気持ちに決着を付けてくれたのが嬉しかった。
そして”ゼロ・レクイエム”後のアフターストーリーとして、懐かしいキャラクターたちが勢揃いしたのも嬉しい。
シュナイゼルとラクシャータが仲良かったり、ジノが藤堂たちと肩を並べていたり、コーネリアがジェレミアに作戦指示したりと、本編では絡まなかったキャラ達の関係が見れたのは面白かった。
敵側のジルクスタンの女王の姉シャムナと国王の弟シャリオが、ルルーシュとナナリーの関係と似せた演出も良かった。
姉シャムナがギアス使いで「預言者」として国を治めており、弟シャリオは車椅子だが必死で姉と国民の役に立とうとしている。
二人とも「悪」ではなく、ジルクスタンという国を守るために必死で頑張っている。
その姿は以前、ルルーシュが「日本のため」「ナナリーのため」にと戦っていた姿、ナナリーが「優しい世界になるように」とダモクレスの鍵を使う姿と、かぶって見えた。
おそらく敵側からすれば、ルルーシュやナナリーは、シャムナとシャリオと同じ様に見えていたはず。
作画のクオリティも高く、特にナイトメアの戦闘シーンは相当にかっこよかった。
古臭い機体での地上戦あり、最新機種での空中戦ありと、満足度の高い戦闘だった。
少し気になったのは、ランスロットも紅蓮も”ゼロ・レクイエム”の時に壊れたのに、たった1年でこんなハイスペックなものを完成させたの?という疑問が湧いてきた。
特にランスロットと紅蓮の遠距離攻撃用装甲作った子供が恐ろしい。
不満点
あえて不満点を言えば、2時間で色々つめこまれているので、駆け足に感じたこと。
もう少し詳しく説明して欲しい箇所が多々あったし、せっかく登場したキャラ同士の絡みももっと見たかった。
逆に言えば、「もっと見たい!」という事。
また、敵があまり強く感じず、緊張感が無かったかな。
「敵味方の認識を逆にさせる」というギアス使いは、自らネタバレして咲世子にギアスをかけても意味なくなってしまったし。
シャリオが操縦するナイトメアも強く、怪我をしているスザクは苦戦をするが、「あのスザクだし」と絶望感は全く感じない。
カレンも苦戦はするが、「え?なんでモブキャラに苦戦するの?楽勝でしょ」くらいなイメージ。
ラスボスのシャムナのギアス「6時間前まで記憶を持ったまま意識を戻せる」という能力は、戦術を得意とするルルーシュにとって相性が悪く、かなりの苦戦を強いられる…が、シャムナ自身はギアスに頼り切りで、ルルーシュの策に対応するだけ。
ギアスを持っていないシュナイゼルの方がよっぽど強く感じた。
「ルルーシュ、スザク、カレンの3人がいて負けるはずない」そう考えてしまうのが、緊張感が感じられない大きな理由かな。
ただ、コードギアスファンが見たいのはルルーシュやスザク達の活躍だろうから、これで良いと思う。
たった2時間の映画に、色々求めては酷だろう。TVアニメで1クール12話とかで再編成してくれないかなぁ。
「コードギアス 復活のルルーシュ」の評価
「コードギアス 反逆のルルーシュ」の続編として、非常に満足のいく作品だった。
懐かしキャラクターが見られ、辛かった気持ちも和らげてくれる。
「復活のルルーシュ」は決して蛇足ではなく、辛かった最終話を補完してくれる「優しい作品」だ。
「コードギアス」が好きだった人は、きっと満足できる映画だ。
ちなみに、コミック版も発売されているので、気になる方はこちらもどうぞ。