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「グレンラガン」「キルラキル」の今石洋之&中島かずきによる、TRIGGERオリジナルアニメ『プロメア』が5月24日に公開となる。
その前夜祭として、5月23日に舞台挨拶と映画上映が行われた。
「グレンラガン」「キルラキル」ファンの私としては、一刻も早く見たいので、映画館の予約開始日に予約を済ませ、鑑賞してきた。
その感想としては、とても面白かった!
「こういうのが好きなんだろ?」と言わんばかりに、こちらの期待にしっかりと答えてくれた。
「グレンラガン」「キルラキル」ファンは見て損はない…というか、絶対に観るべき作品だと思う。
この記事の目次
劇場アニメ『プロメア』 作品紹介・特徴
「プロメア」は今石洋之監督と中島かずき脚本がタッグを組んだ劇場アニメ。
この二人の名前を見てピンと来た人は多いだろう。
そう、「グレンラガン」「キルラキル」を手がけたタッグだ。
この2つの作品の共通の特徴は「とにかく熱くひたすらテンションが高い」。
その例にもれなく「プロメア」も熱くテンションの高い映画となっている。
劇場アニメ『プロメア』 感想
お約束がてんこ盛り
今石洋之と中島かずきのお約束が「これでもかっ」てくらい詰め込まれている!
お約束1 啖呵を切る
主人公のレスキュー隊員のガロは、戦闘前に啖呵を切る。
グレンラガンのカミナ・シモン、キルラキルの流子がやっていたアレだ。
冷静に考えるとぶっ飛んでる事を言ってるけど、その勢いでなぜかカッコよく聞こえる!
めちゃくちゃカッコいいよな、啖呵。
ただ少し残念なのが、ガロの声を務めた松山ケンイチの啖呵が迫力不足に感じた。
普段の会話や戦闘の叫びなどは違和感なかったが、啖呵は今一歩足りなかった。
外見がカミナと似てるので、どうしても「カミナより弱いな」と思ってしまう。
ちなみにカミナ役の小西 克幸は、今作ではリオの手下のメイスの声を担当している。
お約束2 とりあえず勢いで押し通すストーリー
「突然変異で誕生した炎を操れる「バーニッシュ」が街中で暴れ、消防隊と対峙しぶつかり合う」というのが大まかなストーリー。
リオが仲間になりそうだなとか、司令官がラスボスだなとか、お約束でなんとなく分かってしまう。
「バーニッシュ」が操っている炎は実は生命体で、次元が違う星と地球の核が融合して〜〜という、よく分からない設定が後半で判明する…が、そんな設定は全く重要ではない。
お約束で黒幕が分かってしまっても、設定がよくわからなくても、そんなのどうでもいいんだよ。
設定なんて適当に流し聞きすればOK。(実際に主人公ガロはその説明の時に寝てしまうし)
「グレンラガン」のアンチスパイラル、「キルラキル」の生命戦維もそんな感じだった。
熱くてテンションが高い作品が見られれば、それで良い。
見終わった後は「どこがカッコよかった」「どこが最高だった」という話題になるはず。
「アレはどういう意味だ」「あのセリフは何を言っていた」などと”論議”する話題は一切ない。
お約束3 物理法則、完全無視。かっこよければソレで良い。
「グレンラガン」のドリルしかり、「キルラキル」の断ち斬りバサミしかり、戦闘中に物理法則を無視て巨大化する。
もちろん「プロメア」でも物理法則無視っぷりは気持ちいいほどに健在。
炎で武器を作ったり、外装をまとったり、ドリル出てきたり、終いには地球よりも大きくなったり。
更にはロボの登場シーンで背景に出てくる文字すら、物理的に存在していたり。
「プロメア」に『それ、どっから出てきたんだよ』なんてツッコミをしていたら、キリが無い。
いいんだよ、カッコよければ。
お約束4 セリフ、ネーミングセンスが抜群
セリフや技名などの言葉選びや、その魅せ方に強いこだわりを感じる。
作品中でも「そのネーミングセンスはどうなのよ」ってツッコミが入るネーミング。
それでも背景を埋め尽くす大きいフォントで表現されると、不思議とかっこよく感じてしまう。
「グレン」+「ラガン」=「グレンラガン」。
弩血盛武滾猛怒(どっちもぶった切るモード)。
今回も「ガロ」+「リオ」=「リオデガロン」→「ガオデリオン」、「クレイ」の機体=「グレイザーX」という超適当ネーミングにもかかわらず、なぜかカッコいい。
お約束5 おなじみの声優陣
メインとなるキャラクターは(賛否両論ある)俳優が声を当てているが、他のキャラクターはおなじみの声優が多い。
- 小西克幸(メイス)…カミナ、黄長瀬 紬
- 檜山修之(ゲーラ)…ヴィラル、猿投山 渦
- 柚木涼香(ビアル・コロッサス)…鬼龍院 皐月
- 小清水亜美(エリス・アルデビット)…纏 流子
- 吉野裕行(レミー・プグーナ)…犬牟田 宝火
- 稲田 徹(バリス・トラス)…蟇郡 苛
- 新谷真弓(ルチア・フェックス)…蛇崩 乃音
ちなみに、ガロ役の松山ケンイチは啖呵以外は違和感無かったし、リオ役の早乙女太一はキャラクターにマッチしていた。
クレイ役の堺雅人は声に特徴があるので初めこそ違和感あったが、後半の特に戦闘シーンになると違和感まったくなく、めちゃくちゃカッコよかった。
お約束6 ド派手アクション
戦闘シーンは大迫力でキャラクターがめちゃくちゃ早く動く。
カメラアングルは多彩だし、カメラワークも早い。
舞台挨拶で今石監督が「お客さんはわからなくていいですけど、通常の4、5倍くらい手間がかかっています。それに気付かずに観るのが一番贅沢だと思う」と言っていたが、それをガンガン感じられるクオリティー。
制作チーム、ちゃんと息してるだろうか…。
美しい色彩
全体的に淡い色で美しく描かれており、ビビットな色はあまり使われていない。
映画のコンセプトとなっている”炎”は、淡いピンク、ブルー、イエローという独特の色彩で、三角や四角の集合体で表現していて、他のアニメとは違う独特な世界感を感じられる。
ただ、色のメリハリが弱くて、戦闘シーンの早いカメラワークになると、キャラクター(ロボ)と背景が同化してしまい、見づらい印象を受けてしまったのは残念ポイント。
舞台挨拶で松山ケンイチが「子供から大人まで見れるのではなく、大人が子供に戻される」と言っていたが、正にその通りだと思う。
細かいことなんか気にしなくていい、頭を空っぽにして、熱さとテンションの高さをただただ楽しむ。
映画を見終わった時、モヤモヤなんて一切残らない。
「あぁ、素晴らしい映画を見た」
そう思える、素晴らしいエンターテイメント作品だった。