劇場版「Fate/stay night [Heaven’s Feel]」第2章 感想/ネタバレあり

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Fate/stay night [Heaven’s Feel] Ⅱ.lost butterflyが2018年1月12日(土)に公開となった。

今回は全3章の中の2作目、第2章となる。

 

須藤監督は2章のコンセプトは「選択」だと言う。(1章は「日常の崩壊」)

そんな「Fate/stay night [Heaven’s Feel] Ⅱ.lost butterfly」を鑑賞してきたので感想を書く。

ここからはネタバレありの感想なので、これから映画を観る人でネタバレ嫌いな人は注意!

劇場版「Fate/stay night [Heaven’s Feel] Ⅱ.lost butterfly」について

「Fate/stay night [Heaven’s Feel]」とは

原作となる「Fate/stay night」の3ルートの内の一つ。

他の2ルート終了後にプレイ可能となるので、一番最後にプレイするルートとなる。

一般的には「桜ルート」と呼ばれている。

他のルートに比べ、プレイ時間が長く、ストーリーの描き方も異なっており、非常に暗く重いストーリーとなっている。

 

あらすじ

「俺の戦うべき相手は

  ――まだこの街にいる」
少年は選んだ、自分の信念を。そして、少女を守ることを。
魔術師<マスター>と英霊<サーヴァント> が
願望機「聖杯」をめぐり戦う――「聖杯戦争」。
10年ぶりに冬木市で始まった戦争は、「聖杯戦争」の御三家と言われた
間桐家の当主・間桐臓硯の参戦により、歪み、捻じれ、拗れる。
臓硯はサーヴァントとして真アサシンを召喚。
正体不明の影が町を蠢き、次々とマスターとサーヴァントが倒れていった。
マスターとして戦いに加わっていた衛宮士郎もまた傷つき、
サーヴァントのセイバーを失ってしまう。
だが、士郎は間桐 桜を守るため、戦いから降りようとしなかった。
そんな士郎の身を案じる桜だが、彼女もまた、魔術師の宿命に捕らわれていく……。
「約束する。俺は――」
裏切らないと決めた、彼女だけは。
少年と少女の切なる願いは、黒い影に塗りつぶされる。

 

劇場版「Fate/stay night [Heaven’s Feel] Ⅱ.lost butterfly」の感想

何よりも先に言いたいのは、作画が素晴らしい。

自然や人工物、街並みや屋内、雪が降ったり、暗闇が光で照らされたり、全て美しく細かく描かれている。

「これは絵画じゃないのか」と思えるようなクオリティの背景が、いたるシーンで惜しげもなく使われている。

 

ネットでかなり話題になっているが、戦闘シーンが凄まじい

バーサーカー vs セイバー・オルタの戦闘はこれまでに観たことのないクオリティだ。

攻撃のスピード・重さ、それを受けた衝撃・爆発など、臨場感がすごい。

無尽蔵の魔力供給からのセイバーがエクスカリバーをバカバカ打ってくる。

(セイバー✕黒影だとこうも強くなるのか…と思わざるを得ない。)

その圧倒的な攻撃に何度も死に、何度も復活して向かっていくバーサーカー。

こんな戦闘シーンを見せられたら、他のどんなアニメの戦闘シーンを観ても、物足りなくなってしまうわ。

ちなみに、戦闘の爆発シーンの数秒に900枚も作画枚数を使っているとか。

スタッフ、生きているのか…。

 

「性的描写」をしっかり描写していた所には驚いた。

これはTVシリーズでは出来ない、映画だからこそ描けたんだろう。

原作の[Hevens’s Feel]は性的描写が一番濃く描かれており、ちゃんとそこをR指定にならない程度にエロく表現したのは素晴らしい。

まじで桜エロい。

 

また、サブキャラたちにも、それぞれ見せ場があったのは嬉しい。

桜の事を大切に思うライダー

桜に「お姉ちゃん」と呼ばれて喜ぶ

桜に死亡宣告をするイリヤ

ヘイトを集めまくった間桐慎二

瀕死になりながらも士郎たちを守りきったアーチャー

前2作でラスボスだったのにサクッと食われたギルガメッシュ

など、登場時間が少ないキャラにもそれなりに見どころがあった。

 

そして、ストーリー。

今回のテーマとなっているのは『選択』。

衛宮士郎が「何を選択して」「何を選択しなかったのか」、その過程が軸として描かれた。

父の衛宮切嗣は「正義の味方になりたい」という理想に対して、「大勢を救う為だったら、少数は切り捨てる」という『選択』をした。

その意志を継ぎ「正義の味方」になりたい士郎にも同じ問題が降りかかる。

そして士郎は「桜の味方」になることを選び、「正義の味方」になる事を選ばなかった。

その決断へ至る辛く・重い苦悩が、観ているこちらにも痛いほどに伝わってきた。

 

残念ポイント

残念ポイントは「あえて言えば」「一応書いておくか」というレベル。

 

原作が相当長いストーリーなので、3部作と言えど、全ては描ききれていない。

その為、凛やイリヤ達の会話などが相当量カットされれている。

士郎と他のキャラクターの繋がりが薄く感じてしまうのは、会話量が少なくなっているためだろう。

TVアニメ「Fate/stay night [Unlimited Blade Works]」は全25話で約10時間ある。

それよりも長い「Fate/stay night [Heaven’s Feel]」を全3章(約6時間)にまとめるのだから、その辺は仕方ない事だ。

 

劇場版「Fate/stay night [Heaven’s Feel] Ⅱ.lost butterfly」の評価

劇場版「Fate/stay night [Heaven’s Feel] Ⅱ.lost butterfly」は本当に素晴らしい映画だ。

作画、アクション、音楽、どれを取っても最高峰のアニメ映画だろう。

ストーリーは非常に暗く重く、濃密だ。

話のテンポは非常によく、2時間近い映画なのに、ずっと引き込まれっぱなしだった。

その反動で、終わった時には精神的な疲れと相まって、脱力状態になってしまった。

 

それが故に「あぁ、いい映画だった」とは思うのだが、すぐには「もう一度観に行くぞ!」という気にはなれなかった。

私みたいに「Fate/stay night [Unlimited Braid Works]」の様な「王道なかっこよさ」が好きな人間には正直重すぎる。

あの「桜の苦悩」をもう一度観に行くには、相当な覚悟で望まなくてはならない。

 

さて、最終章は2020年春。

次は士郎・ライダーの活躍が観られるはず。

後1年3ヶ月、楽しみに待ちたい。

 

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