アニメ「からくりサーカス」第10話「フランシーヌ」 感想・考察/天使が還る。フランシーヌの最期

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TVアニメ「からくりサーカス」の10話「フランシーヌ」が放送となった。

私はテレビで見られる環境にないので、Amazonプライムでの視聴。

「からくりサーカス」第10話の感想を書こうと思う。
ネタバレありなので、原作を読んでない人は注意。

からくりサーカスの進行状況はこちらでまとめた。

TVアニメ「からくりサーカス」はどこまで進んだ?原作と比較(第14話まで反映)

2018.10.30

TVアニメ「からくりサーカス」第10話「フランシーヌ」 感想

あらすじ

梁(リャン)から語られる真実の過去。かつて、錬金術を志した青年・金(ジン)と銀(イン)の兄弟。彼らが出会い、そして互いに愛したフランシーヌという女性。3人の間で起きた想いの掛け違いにより、奇病・ゾナハ病はフランスのとある村に放たれたのだった。真実を知った鳴海たちの元に、最古の四人と称される自動人形の一体・パンタローネが姿を現す。

ストーリーの進み具合

第10話は「からくりサーカス」の原点となる話なので、かなり丁寧に描かれている。

 

第10話は前回の教会のシーンから始まる。

銀(イン)のプロポーズを受け入れたフランシーヌ

兄のプロポーズを目撃した金(ジン)はフランシーヌをさらい、プラハの町から姿を消した。

 

それを読み聞かす鳴海の師父 梁(リャン)

鳴海は師父の話の「その後は知っている」と語る。

それにしても、師父の後ろに流れる生命の水(アクアウイタエ)の川、勢いすごすぎ!

どんだけ水流が早ければこんなに水が飛ぶんだ…消防車が放水してるレベルだろ!

 

やっと見つけた金とフランシーヌ

金にフランシーヌをさらわれて9年の歳月が経った。

9年間フランシーヌを探し続けた銀は、ついに金の住む屋敷にたどり着く。

9年経って闇落ちしかけている銀。

そりゃ、新妻を初日でさらわれば無理もないね。

 

金を見つけた銀は、金の首元にナイフを押し当てる。

「フランシーヌは僕の妻じゃないか」

顔が…声が…。

金のぶっ壊れ具合が不気味すぎて怖い。

「なんで僕を裏切ったんだよ、フランシーヌは僕のだって言ったじゃないか」

「僕はあの日、協会にいたんだよ」

 

その一言で銀の憑き物が落ちた。

9年間、バレてないと思っていたプロポーズが、実はバレてた事を知って許したらしい。

恨みつつも、弟に負い目を感じていた銀。

「いいんだよ、兄さん」

コロコロと表情が変わる金。

からくりサーカスを代表する、ベロを大きく出した金の顔。

不気味さが半端ない。

普通にしてればイケメンなのに…。

金のイカれっぷりがよく分かる。

闇落ちってレベルじゃねー。

 

病気のフランシーヌ

金は錬金術でフランシーヌの薬を作っていた。

そこで銀はフランシーヌが病気だということを知る。

フランシーヌが閉じ込められている小屋に駆けつける銀。

小屋の奥から聞こえるフランシーヌの声。

「フランシーヌ…」と言う銀のつぶやきに、銀だと気がつくフランシーヌ。

「幻でもいいから消えないで!」と喜ぶフランシーヌ。

フランシーヌが銀のところに駆け寄ろうとすると、鎖につまずき転んでしまう。

病気で閉じ込められている上、鎖で繋がれている。

それでもフランシーヌは「村の人は家族を守りたいだけ。ゴメンね、私病気になっちゃった」と変わらぬ優しさを見せる。

「お前を診察する。服を脱いでくれ」

おいーーー。

早く診察したいという気持ちはわかるが、いきなりそれは無いだろう(笑

立っているのも辛いほど弱っているフランシーヌ。

銀は錬金術で病気を治す薬を作ることを約束する。

 

フランシーヌの最期

そして完成する生命の水を生み出す「柔らかい石」。

これでフランシーヌを治せるが…。

フランシーヌの小屋には火の手が上がっている。

金と一緒にいた9年間を悔やむフランシーヌ。

アニメでは描かれなかったが、火はフランシーヌ自身が放ったもの。

 

「銀さん、ありがとう、出会ってくれて。ありがとう、言葉をくれて。ありがとう、沢山笑わせてくれて。」

「ありがとう、愛してくれて」

…涙が止まらん。

「あーあ、こんなにつらいなんて…。よーし今度は銀さんを嫌っちゃお」

「生意気で、冷たくて、心なんて絶対に開かないよ。」

「だから、いつかまた私と出会ってね」

林原さんの演技素晴らしすぎませんかね。

本当に涙が止まらない…。

崩れ落ちる小屋。

金も柔らかい石を完成させていた。

金は「フランシーヌは僕を一度も愛してくれなかった」と語るが、

「フランシーヌの心はお前にも注がれていた。お前が気づかなかっただけだ」と銀。

金はフランシーヌをさらった負い目があり、フランシーヌの心に気がつけなかった。

 

ここが銀金兄弟の最期の別れとなる。

金の闇はこれからも深くなる一方。

ここでしっかりと銀が金の誤解を解いていたら…。

 

フランシーヌ人形、最古の四人登場

そして23年後。

金はフランシーヌにそっくりの人形を作り、生命の水血液として注入する。

フランシーヌ人形を笑わせるための道化。

アルレッキーノ、コロンビーヌ、ドットーレ、パンタローネ達「最古の四人」がついに登場!

それでも笑わないフランシーヌ人形のため、村人を”他人を笑わせないと苦しむ病”「ゾナハ病」にかける。

そこには若かりし頃のルシールもいた。

「最古の四人」はフランシーヌを笑わせるために、次々と村人を殺していった。

 

しろがねが生まれた理由

人形たちが去った後でも、「ゾナハ病」にかかった者は死ねない。

事件から6年が経った村に「あの方」が訪れた。

「私はあいつらに復習がしたい」と憎しみの顔をするルシールに

「それでは私なりの責任をとろう」と答える「あの方」

柔らかい石を井戸に投げ込み、大量の生命の水を作る。

ルシールに名を聞かれると、「日本で呼ばれた名が気に入ってる。名は『白銀(しろがね)』だ」と名乗る。

そして生命の水の井戸に飛び込む「あの方」…もとい銀。

 

その生命の水を飲むと銀の知識・言語・経験・オートマータの倒し方・人形の操り方、そしてオートマータに対する大きな嫌悪の心が流れ込んでくる。

こうして「しろがね」が生まれるようになった。

 

パンタローネ登場

現代に話が戻る。

「金って人はどうなったの?」というミンシアに対して

「それは私が答えよう」という返事。

パンタローネ様キターーーー!

CVは中田 譲治さん。

もう完璧だ。

金は笑わないフランシーヌ人形を捨てて去ったのだった。

生きていたフランシーヌ人形は疑似体験を作り、最古の四人に意思をもたせた。

 

そして、真夜中のサーカスの務めは「生命の水を飲み、フランシーヌ人形と同じ御心を持ち、その心理を知るため」だと語るパンタローネ。

「(生命の水を)飲ませるわけにはいかんな、ぼろ切れを着た人形よ」とパンタローネを挑発する師父。

パンタローネ様はフランシーヌ人形にもらった服をけなされて激オコ

師父に攻撃をしかけるも、投げ飛ばされて壁にめり込むパンタローネ様。

なんかドラゴンボールみたいになってきた(笑

これでもパンタローネ様、超強いからね。

師父が規格外の強さってだけで。

アニメだと全然伝わってこないけど…。

 

「思い残すことは無い、私は本物の人生を生きた」

用意していたダイナマイトで生命の水が湧き出る泉を吹き飛ばす師父。

パンタローネ様、一歩及ばず。

そしてストーリーは「真夜中のサーカス」編へ。

考察・重要シーン

オートマータが生命の水を求める理由が変わっていた。

原作では、オートマータは道化として作られているので、「観客に姿や行為を見てもらわなければならない」

つまり「観客の目にも留まらぬスピードで動いてはいけない」という命令回路がある。

銃や兵器を使う者は「観客では無い」ので、オートマータは目にも止まらないスピードで攻撃ができる。

操り人形は武器だと判別されにくいので、オートマータは人形を操るしろがねにたいして、そのスピードで動くことができない。

オートマータの弱点はそこにある。

しかし、オートマータが生命の水を飲むと、その弱点がなくなる。

素手の人間の前では人間並みのスピードでしか動けないオートマータが、風よりも早いスピードで動けるようになってしまう。

 

ちなみに今回削除されてしまったチャイナホーは、生命の水を飲んで、鳴海たちを圧倒する。

そしてそんなチャイナホーをたやすく倒す師父。

ここで師父の圧倒的強さが分かるはずだった。

 

それがアニメでは「生命の水を飲んで、フランシーヌ人形の心理を知るため」という設定になった。

別に飲ませても良いんじゃね?ってレベルにしか感じない。

師父が命をかけてまで阻止しなくても…と思ってしまう。

 

うーん、この設定を変えた理由はなんだろう。

そもそも「オートマータは武器を持った相手には、目にも止まらないスピードで動ける」という設定すら無くなってしまったように思える。

アニメでは時間の関係もあって、オートマータの弱体化が図られているので、そういう事…なのかな。

 

削除・変更シーン

原作では戦闘の多いシーンのはずだったが、ほぼ全てカットになってしまった。

チャイナ・ホーは出てこないし、ルシール・ミンシア vs パンタローネも無いのでパンタローネの強さもわからない状態に。

圧倒的強さを誇るパンタローネを軽々と投げ飛ばす師父すげぇぇ!ってなるんだけど…。

アニメではパンタローネの強さも師父の強さも分からい状態で終わってしまった。

チャイナ・ホー・パンタローネ vs 師父の戦闘、見たかったなぁ。

 

その分、フランシーヌの最期にはかなり丁寧に時間をかけていた。

軽井沢別荘の爆発シーンもそうだけど、今回も火事のシーンの作画は相当気合が入っていたように感じられた。

フランシーヌの最期のシーンは涙なしじゃみれない。

 

まとめ

アニメ「からくりサーカス」第10話の感想を書いた。

フランシーヌの最期は素晴らしかった。

今後も最期を迎えるキャラは沢山いるので、どれだけの涙が流されるのか…。

藤田和日郎作品は、キャラの退場シーンがとても良い。

期待が膨らむ。

 

今回だけではないのだけど、全編を通して「オートマータが弱い(強く感じない)」と言うのがアニメの不満点だ。

初登場のパンタローネは、本来強キャラ。

しかし初登場にもかかわらず、師父に投げ飛ばされて壁にめり込んだだけ。

超強キャラのはずが、雑魚に見えてしまう…。

濃密なストーリーは「からくりサーカス」の見どころだけど、激しい戦闘シーンも大きな見どころだと思うんだよなぁ。

アニメ「からくりサーカス」は戦闘シーンが少ないのが残念。

 

アニメで「からくりサーカス」が気になった人は、アニメでは描かれていない魅力的なシーンもたくさんあるので、ぜひ原作も読んで欲しい。