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TVアニメ「からくりサーカス」の30話 「Pieta(ピエタ)」が放送となった。
私はテレビで見られる環境にないので、Amazonプライムでの視聴。
「からくりサーカス」第30話の感想を書く。
ネタバレありなので、原作を読んでない人は注意。
からくりサーカスの進行状況は下記記事でまとめている。
TVアニメ「からくりサーカス」第30話 「Pieta(ピエタ)」
あらすじ
フェイスレスの野望を阻止するため、鳴海やエレオノール、仲町サーカスの面々はスペースシャトルの発射場へ向かうことを決断する。しかし、共に戦うことになって尚、鳴海はエレオノールを遠ざけている。そんな鳴海の本性を引き出すべく、ギイは鳴海に決闘を申し込む。 一方、エレオノールを探す勝は手がかりを掴み、フウの居城を目指し始める。
ストーリー
整備のために大きいリボンを着けるギイを「可愛らしい」と笑うしろがね。
「以前はもっと寡黙だったが、君は変わったんだね」と、しろがねの頭をやさしく撫でるギイ。
そこにリーゼが入ってきて、しろがねに「もしかして(ギイと)恋人だったのですか?」と聞くと、しろがねは「年の離れた兄がいれば、ああいう人ではないかと」と答える。
ギイに呼び出された鳴海。
ギイは「エレオノールの事だ」と話し始める。
「君は彼女に何の悪意が無いことを知っていながら、最期に殺すつもりなのか?」
「フェイスレスはあの女を狙って世界中にゾナハ病を撒いたんだ。あの女は責任を取らなきゃなんねぇ。俺はあいつを殺す」
険しい眼になる鳴海。
「そうか、仕方ないな。僕は保護者として決闘を申し込む!」
そう言うと、ギイはオリンピアを操り、鳴海に攻撃を仕掛ける。
「約束しろ、僕が勝てばエレオノールに手を上げないと!」
「あいつはそこまでして守るような女なのかよ!」
「あぁ、そんな女さ!」
ギイはアンジェリーナに「エレオノールをお願いね」と託された事を思い出す。
「僕にとっては、いかなる時、いかなるモノにも優先する。大切な妹のような存在だ!」
ギイは鳴海の左腕にダメージを与える。
鳴海が振り返ると、ギイの破れた服からは、石化した体が現れていた。
ここ1年は生命力が鈍っていて、死期を感じていたギイ。
ギイは鳴海に質問をする。
「お前は男として、エレオノールをどう思っているのだ」
その質問に対する鳴海の表情をみると、ギイは「君は分かりやすいやつだな」と鳴海への攻撃を止める。
鳴海はロケット発射場に着くまではエレオノールに何もしない事を約束。
「勝負はお預けだ。それまで死ぬなよ。そしてそん時は絶対ぶん殴ってやる」
「本当に君は無粋だなぁ。こんな時にはエスプリを利かせてこう言うんだ。『Bon Voyage 良い旅を』」
マサルは一人の女性に食事をごちそうになっていた。
金髪の女性はシャロンと名乗り、ゾナハ病が蔓延するまでは教師をしていた。
シャロンは以前、オートマータにスクールバスが襲われた時に瀕死になり、その時に助けてくれた人が血を飲ませてくれ命を取り留めたたと言う。
マサルがその人のことを聞くと、「背が高くて、たくましくて、東洋の拳法を使っていて、目も髪も黒くて、きっと君と同じ国の人ね。ナーミ、もしくはナルメと…」と言う。
マサルは鳴海が生きていた事を確信すると、涙が溢れてくる。
「よかった、よかったようぅ」と声を上げて泣く。
マサルはシャロンからゾナハ病患者の受け入れている場所を聞き、そこに向かう。
カピタンは鳴海たちのいる居城を発見。
オートマータ全軍で出撃を開始する。
シャトルを載せた列車が出発する直前。
フウは「君らが殺されシャトルが破壊された時、人類の命運は尽きる」と話す。
ゾナハ病は残り11日で人類を滅ぼし、生き残った人もオートマータによって殲滅される運命になってしまう。
人類の命運は鳴海としろがね、そして仲町サーカスに託された。
鳴海は子どもたちに「悪いやつをちゃちゃっとやっつけてくるからよ。そしたら元通り外で遊べるようになるぜ!」と約束をする。
ヴィルマは阿紫花に「これが終わったらアンタもサーカスに入りなよ。私の旦那として家族として入るのはどう」と、サラッと逆プロポーズ。
阿紫花も「そりゃいい、お前のナイフの的になる毎日なら面白そうだ」とそれを受け入れる。
ミンシアは突然しろがねに攻撃。
そして倒れなかったしろがねに「倒れなかったわね。それでいいわ。鳴海(ミンハイ)をあなたが守ってあげて」と、しろがねに鳴海を託す。
そして鳴海、しろがね、仲町サーカス、アルレッキーノ、パンタローネを載せた列車は出発をする。
ギイは動き出した列車を観ながら思う。
「シェイクスピア曰く…『この世は舞台なり。誰もがそこでは一役演じなくてはならぬ』か」
他のメンバーはヘリで先にロケット発射場へ向かう。
しかしギイはそこには乗らず、屋敷内に残っていた。
列車とヘリをできるだけ遠くへと逃がすために、囮となると決めていた。
屋敷にオートマータが迫りくる。
襲いかかる大量のオートマータ達に、ギイは一人で立ち向かう。
カピタンは「キサマをすぐに殺し、たやすく(列車に)追いつけるわ!」と攻撃を強める。
ギイは次々とオートマータを倒していくが、オートマータは3000体。
ギイが限界を感じたその時、助けに入ったのはマサルだった。
「一緒に行こう」というマサルに「僕は行けないんだ」と答えるギイ。
「ここは僕の舞台。君は君の舞台で命をかけろ。しろがねを守ると誓ったのだろう?行け、マサル!」
マサルは泣きながら、列車を追う。
ギイは迫りくるオートマータと戦いながら思う。
「マサルはサーカスにとって良い観客だ。その眼はサーカスの芸人を奮い立たせる。どんなに心の折れた芸人でも君にみられると『しっかりせねば。せめてこの演目が終わるまで』と思ってしまう。」
「僕もそうさ。鳴海もエレオノールもそうだったのだろう」
ギイに限界が近づき、オートマータの攻撃を何度も受けてしまう。
ギイは列車で出発する鳴海とエレオノールを見た時、見知らぬカップルの結婚式を思い出していた。
一人待つ新郎に、バージンロードを進む新婦。
軽井沢でエレオノールが鳴海を愛し始めていたことに気がついたギイ。
鳴海をしろがねの運命に巻き込んだのは、鳴海こそエレオノールのそばに居てくれる唯一の男だと思った為だった。
ギイはオートマータを次々と壊すが、ついに限界が来てしまう。
「オリンピア、ありがとう。僕たちはそろそろ退場らしい。…ん?セリフが無粋かい?じゃぁ、こんな時は何と言おう…」
ギイは歯に仕込んだスイッチを押すと、トンネルに仕掛けた爆弾が爆発する。
「あぁ、そうか。『幸せにおなり』だ』
トンネルは崩れ、オートマータは瓦礫に埋もれる。
瓦礫の隙間ではギイがオリンピアに抱きかかえられていた。
「オリンピア…君の顔はママンのデスマスクから作ったんだ…。ママン…今いくよ。今度は…たくさん僕を…抱きしめて…」
考察・重要シーン/削除シーン
まさかのシャロンさん登場!
アニメでは描かれていないが、事件としては存在していたようだ。
ちなみに、シャロンさんが登場するストーリーはコミック7〜8巻で読める。
グリュポンがギイを「ハンサム魔王」と親しげに呼ぶが、アニメでは黒賀村で少し顔を合わせた程度。
原作だと黒賀村でマサルが修行の際に、二人はかなり仲良くなっている。
この話はコミック29〜34巻で読める。
また列車が出発する前、原作では仲町サーカスと打ち解けているしろがねが描かれている。
ギイがそれをみて、アンジェリーナから言われていた「あの子をひとりぼっちにはさせないで」と言うお願いに「その心配はなさそうだよ、ママン」と優しく微笑む。
仲町サーカスの話は殆ど削除されているので、アニメだけだとしろがねが皆と打ち解けている印象が薄いのが残念かな。
まとめ
アニメ「からくりサーカス」第30話の感想。
今回はギイの最後の舞台。
人気のあるメインキャラの退場シーンという事で、かなり気合の入った
演出・音楽・作画ともに非常に良かった!
特にギイが戦闘をしながら結婚式を思い出すシーンのBGM、最高。
ちなみに30話のタイトル「Pieta」はフランス語で「哀れみ・慈悲」などの意味。
聖母子像のうち、死んで十字架から降ろされたキリストを抱く母マリア(聖母マリア)の彫刻や絵の事を指す。(Wikipediaより)
最期ギイがオリンピアに抱きかかえられている姿は、それのオマージュとなっている。
アニメ「からくりサーカス」も残すところ6話。
原作では残り20話なので、アニメ1話あたり原作3〜4話とかなり余裕がありそうだ。
時間の余裕が出てきたせいか、3期は本当に良い。
それだけに「全5クールとか6クールとかだったら、神アニメになり得たんじゃないか」なんて思ってしまう。
アニメで「からくりサーカス」が気になった人は、アニメでは描かれていない魅力的なシーンが沢山あるので、ぜひ原作も読んで欲しい。