※※※※マクデザはAmazonのアソシエイトとして、まくでざは適格販売により収入を得ています。また、他アフィリエイトプログラムによる収益を得ています ※※※※
TVアニメ「からくりサーカス」の28話 「ぶたちゃんはあるいてった」が放送となった。
私はテレビで見られる環境にないので、Amazonプライムでの視聴。
「からくりサーカス」第28話の感想を書く。
ネタバレありなので、原作を読んでない人は注意。
からくりサーカスの進行状況は下記記事でまとめている。
TVアニメ「からくりサーカス」第28話 「ぶたちゃんはあるいてった」
あらすじ
フェイスレスの勝に自分の意識をダウンロードする作戦は、成功したかに見えた。だが、勝の頭の中では、自身とフェイスレス二人の意識が激しく争っていた。ロケットの発射時間が刻一刻と迫る中、勝はフェイスレスに再度挑む。一方、城の一角ではコロンビーヌとディアマンティーナが戦いを繰り広げる。
ストーリー
マサルの頭の中。
フェイスレスのダウンロードによって、頭の中に沢山いたマサルがどんどん追い出され、最後の一人に。

フェイスレスは「この部屋(頭の中)は僕が使うから、お前は出ていきな」と言い、部屋がフェイスレスの顔で一杯になる。

しかしマサルは全く動じず、フェイスレスに問いかける。
「井戸の水ってどのくらいあったのかな?」
マサルは、白銀がクローグ村を助けるために”柔らかい石”を投げ込んだ井戸の話をする。

フェイスレスはこの期に及んで質問できることに驚きながら答える。
「さぁな、単純計算で10トン〜15トンはあったんじゃないか」
「じゃぁ、アクアウイタエはどうして人を不死にするの?」
「アクアウイタエは人間の復元力を極限まで高めるのさ。その人間のすべての細胞を最も健全な状態まで復元する。」

「15トンの水を全部万能の薬に変えちゃうような石が、しろがねの細い体に入っているんだね」
「それがどうした」
「別に。ただ、しろがねの血はとってもとっても濃いアクアウイタエだって事」
「僕は、それを飲んだんだ」

それを聞き、驚くフェイスレス。

「人間のすべての細胞を健全な状態に復元するのがアクアウイタエだったよね」
「まさか、まさかぁ」
「他の情報を無理やり僕の脳に送り込むダウンロードって、健全?病気として直してくれるんじゃないかな」

「お前はソレを見越して、わざとダウンロードを受けたのかぁ!」
「僕はね、この世で一番濃いアクアウイタエを飲んだんだよ!」
「きさまぁ!」
「僕の頭の中から出て行けぇ!」
マサルの頭突きがフェイスレスに直撃。

「まさか、ダウンロードがそんな手でぇ…」
マサルの頭の中から、フェイスレスが消えていく。

ダウンロードをしたと思っていた現実のフェイスレスも、ダウンロードが失敗したことに気がつく。
「貴様、マサルかぁ!」
「僕は僕さ、フェイスレス」

城の外では、コロンビーヌとディアマンティーナの戦いが始まる。
ゾナハ蟲を操るコロンビーヌと人形を操るディアマンティーナ。


勝負はお互いに攻撃が届かずに互角。

ロケットの発射場では、マサルとフェイスレスが睨み合っていた。
発射まで後11分。

マサルはロケットの椅子に縛られているしろがねを助けようとするが、鎖も椅子も溶接されていて分解ができない。

フェイスレスはマサルを殴りつけ、踏みつける。

発射まで後7分。
城が崩れ落ち、ロケットの発射の準備が進んでいく。


「マサル、一緒に打ち上がるとするか。そして宇宙ステーションにに着く前に、ゆっくり殺してやるよ」

「しろがねは…行かせ…ないぞ」
ボコボコにされても諦めないマサル。
「そうか、では今死ぬか」
フェイスレスがそう言うと、しろがねが行動を起こす。
「フェイスレス!お坊ちゃまを離せ。(マサルへ)お逃げください!お逃げならなければ、しろがねは舌を噛み切ります!」

しろがねは傷はすぐに回復するが、自分の意志でその生を止められると言う。
「勝手なことをしてもらっては困るぞ」
フェイスレスは舌を噛み切ろうとしたしろがねの口を塞ぐ。

発射60秒前。
マサルは決心をし、「しろがね、ごめん」と思いながら行動を起こす。

マサルはしろがねの膝、肩などを”分解”。

しろがねは痛みに顔がゆがむが、鎖から外れる。

そのままロケットから降りようとするが、フェイスレスが「逃がすか!」としろがねの手を掴む。

コロンビーヌはディアマンティーナに攻撃を読まれ、大きなクマの風船爆弾の中に閉じ込められる。

コロンビーヌの腕の力ではクマ風船は破れない。
するとコロンビーヌはクマの外側に大きなドリルを作り、クマに攻撃。

ディアマンティーナはそのドリルの大きさに驚き、「逃げられちゃうじゃない」と悔しがる。

マサル、しろがねはロケットの外まで出かかっているが、フェイスレスに手を捕まれ脱出を阻まれている。
そしてロケットのカウントダウンが”0″になり、ロケットが発射する。

ロケットが打ち上げられる中、しろがねは関節が外れた痛みに耐えながら、フェイスレスの手を振り切ることに成功する。


しかし、打ち上げられたロケットから飛び出したマサルとしろがねは空に放り出されてしまう。

なんとか逃げ出したが、この高さでは無事では済まない…。

「ごめん、しろがね」
そう思ったマサル。
すると銀色のクッションが現れ、しろがねとマサルを包み込む。

コロンビーヌがドリルを解除し、マサルを助けるためにゾナハ蟲を送り込んでいた。

ドリルを解除したため、風船爆弾から脱出できなかったコロンビーヌ。
風船爆弾はコロンビーヌを巻き込み爆発する。

フェイスレスは「ここまで来てまたかぁぁぁ、エレオノール、エレオノール」と絶望の顔で叫びながら、ロケットで打ち上がっていった。


長足クラウン号でナルミはモン・サン・ミッシェルに向かっていた。
ロケットの打ち上げを見て「遅かったかもしれねぇ」とつぶやく。

マサルとしろがねは無事に地上に戻れていた。

関節の外れているしろがねを背負って、マサルは歩き出す。
そこにグリュポンも合流。
グリュポンはマサルが元に戻っていることを喜ぶ。

鳴海がモン・サン・ミッシェルに到着すると、そこにはリーゼを抱いたアルレッキーノがいた。
アルレッキーノは「この娘を頼む。怪我をしている。手当を」とリーゼを鳴海にわたす。

崖の下に助けに来た人がいると感じたマサルは、「コロンビーヌを連れて後から行くから」と、しろがねを下の人へと託す。

下でしろがねを受け止めたのは鳴海だった。

二人共驚きを隠せなかった。


爆発に巻き込まれたコロンビーヌは大きなダメージを負い、動けなくなっていた。

ディアマンティーナは「人間を助けたんでしょ?バカねぇ」とコロンビーヌを馬鹿にする。

そして「フェイスレス様はエレオノールと同じくらい私に愛情を注いでくれるわ」と言う。
するとコロンビーヌは「フェイスレス様はあんたを愛しているよ、でもそれは役に立つ道具を愛するようなもの」と笑う。

激情したディアマンティーナはコロンビーヌの首を跳ね飛ばし去っていく。

首だけになり、だんだん意識の薄れるコロンビーヌ。

「180年も動いてきて、私は結局何だったんだろう。何にもないよ」と思っているコロンビーヌの元に、マサルが現れる。
マサルは自分たちを助けることで、コロンビーヌが壊れてしまったことを理解する。
マサルは泣きながらコロンビーヌの頭を抱きかかえる。

「嬉しいな、やっと男の人に抱きしめてもらっちゃった」

「人間の肌ってこんなに暖かいんだ。人間の手ってこんなに優しいんだね。うれしいな、うれしいな、うれしいな」

「ねぇ、マサルちゃん、本当のこと聞きたいな。エレオノールのこと愛してるんだよね?」
コロンビーヌはそう言うと、笑顔のまま壊れていった。
マサルは美しい夕焼けの中、コロンビーヌを強く抱きしめた。

♪このぶたちゃんはお買い物、このぶたちゃんはお留守番、このぶたちゃんはおやつ食べ、このぶたちゃんはお土産もって
このぶた赤ちゃん、うぃーうぃうぃーうぃーうぃうぃー、ママのところへ帰る。♪

考察・重要シーン/削除シーン
今回も登場していないヘーマとリョーコのシーンを除けば、ほぼほぼ原作通り。
まとめ
アニメ「からくりサーカス」第28話の感想。
「からくりサーカス」の名シーンの1つ、コロンビーヌの最期のシーンが描かれた。
時間もかなり使われたし、作画も相当気合が感じられた。
夕焼けをバックにしたシーンはとても美しく、切なさも感じさせられたし、最期のコロンビーヌが夜空の中歩くシーンも絵本のようなタッチが素晴らしい。
原作ではつけられなかった夕焼けの色が印象的だったし、時間の流れで夕焼け色が変わっていくのも素晴らしかった。
この話だけで見たら、最高だったんじゃないだろうか。
惜しむべきは、マサルの修行+オートマータとの戦いがバッサリカットされたせいで、マサルとコロンビーヌの絡みが少なかったこと。
また、ファティマの「男の人に抱きしめられちゃった」→コロンビーヌ「うらやましい…ねぇ」も無かったので、もちろん回想としても出てこなかった。
そこまで重要ではないシーンだけど、そういう細かいシーンがあってこそ、大きく感動したり感情移入したりするんだよなぁ。
たった3クールでそこまで描けないんだろうけど、ファンとしては「惜しいな」と思ってしまうな。
アニメで「からくりサーカス」が気になった人は、アニメでは描かれていない魅力的なシーンが沢山あるので、ぜひ原作も読んで欲しい。