アニメ「からくりサーカス」第35話 感想・考察/長い苦悩の末、ようやく結ばれる二人。「大好き」

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TVアニメ「からくりサーカス」の35話 「抱擁」が放送となった。

私はテレビで見られる環境にないので、Amazonプライムでの視聴。

「からくりサーカス」第35話の感想を書く。
ネタバレありなので、原作を読んでない人は注意。

からくりサーカスの進行状況は下記記事でまとめている。

TVアニメ「からくりサーカス」はどこまで進んだ?原作と比較(最終話反映)

TVアニメ「からくりサーカス」第35話 「抱擁」

あらすじ

ようやく再会した勝と鳴海は、迫りくる自動人形たちを撃退した。勝は疲弊した鳴海の代わりに、スペースシャトルへ乗り込むことを宣言する。一方その頃、発射場近くの街角では、エレオノールがハーレクインに追い詰められていた。

ストーリー

ストーリーの前に、このツイート必読。



 

グリュポンくん、僕の言う通りあの人に喋ってくれるかい?

マサルがオートマータが持っていたカメラのフラッシュを使い、鳴海を一時的に失明させる。

「俺はオマエと同じしろがね」

マサルが言った言葉を、グリュポンが鳴海に話す。

「俺は『えんとつそうじ』と呼ばれている。ギイに呼ばれてやってきた。そしてフェイスレスに因縁がある。俺はやつと戦い、ゾナハ病の止め方を吐かせてやる。だから、オマエは地上に残れ」

話しているグリュポンもショックを受け「マスター、そんなぁ」と鳴き声になる。

鳴海は「ふざけんじゃねぇ!」と声を荒らげる。

「俺は今まで色々な不幸を見てきた!俺に命を譲って死んでいった奴らも大勢いるんだ!だから、オレ一人が生き残る訳には行かねぇんだ!」

 

マサルはそんな鳴海に言い返す。

「ばかやろう!過去は過ぎてしまったんだぞ。もうどうにもできない。だけど、今はなんとかできる!オマエには幸せにしてやれる人がいるだろう!」

「オマエの理屈だと、人間は誰一人幸せになんてなれない。人間がみんな昔を背負って今を生きなきゃなんないなら、この世は幸せになっちゃ駄目な人間だらけじゃないか!」

鳴海は、はっと気がつく。

「今なんだよ、大事なのは。今、心で考えろ。オマエが幸せにしてやるんだ。オマエの幸せのために。行け、カトウ。俺が上がる」

そう言うとマサルはシャトルへと向かっていく。

 

鳴海は「勝手なことを言いやがって!」と言うが、目が見えず追いかけられない。

「待ちやがれ、『えんとつそうじ』!テメェは誰なんだよ!」

鳴海は『えんとつそうじ』がマサルだと分からないまま…

 

マサルと鳴海の会話を聞いていたフウやミンシア、リーゼ達。

「あんな子供には無理だ」と、マサルを止めようとするが、リーゼがそれに「まった」をかける。

リーゼはマサルを行かせてくれと主張し、フウも「マサルはフェイスレスの記憶をダウンロードされたことがあるので、適任かもしれん」と同意し、シャトルの発射準備を再開する。

マサルはぶかぶかの宇宙服に着替え終え、グリュポンと一緒にシャトルへと乗り込む。

そこへリーゼが駆け寄ってくる。

リーゼはフウ達にマサルを行かせて欲しいと頼んだが、本心ではもう帰ってこれなくなるマサルに「行かないで欲しい」と思っていた。

マサルは「決めた、来週一緒に動物園へいこう!おにぎり作ってくれる?帰ってきたらもっと仲良くなろうね」とリーゼと約束を交わす。

 

人気のない街の中で、不気味な歌が響いている。

そこではウエディングドレスに身を包んだ、しろがねが走っていた。

列車から落ちて気絶している間に、ハーレクインが着替えさせていた。

しろがねの後からハーレクインが歌いながら、あるるかんを振り回し追いかけてくる。

しろがねは雑貨屋に逃げ込み、「ハーレクインと相打ちでも倒す」と意気込む。

すると目の前のテーブルの上に無造作に置かれていた男女の人形が目に入り、それを揃えながら思う。

「カトウは無事に宇宙に行けたかしら。気をつけて。必ずフェイスレスからゾナハ病の止め方を聞いてください。私もあなたの居ないこの地上にそろそろお別れのようです」

 

ハーレクインは街中で人間の赤ちゃんの声を聞く。

その声は協会から聞こえてきた。

ハーレクインは「人間の血は、結婚式の祝杯に最適だ」と教会に入ると、そこには神父に抱かれたゾナハ病にかかっていない赤ん坊が泣いていた。

ハーレクインが神父から赤ん坊を奪い取り血を飲もうとしたその時、しろがねが現れ赤ん坊を奪い返す。

 

しろがねのその姿を見た神父は「あれは…アンギル(天使)」とつぶやく。

しかし傷だらけのしろがねを見て「あぁ、だめだ。アンギル(天使)は傷ついている。もう動けない。ボフ(神)よ、救いたまえ!」と神に救いを求める。

すると突然教会の壁が壊され、煙の中から鳴海が現れる。

その姿を見た神父は「ヂェーマン(悪魔)がもう一人…」と。

「へ〜〜よくここが分かったっすね」

「オマエにはわかるまい。その女が俺を呼んだ、俺がその女を求めた。ソレだけの話だ」

「でもあんた、オレっちさえもよく見えてねぇじゃねぇっすか」

鳴海の視力はまだ回復していなかった。

「だから毒蛇のクソにかけて、あっという間に黒焦げよぉ!」

「やつの場所を教えろ、エレオノール!」

「左へ2歩、前へ9歩!」

「バッカ、おそいよん」

そう言いハーレクインが電撃を出そうとした、その時。

突然天気を操る角が折れる。

それはパンタローネが熱心に狙っていた左の角だった。

「まったくよぉ。年寄りの入れ歯にかけて…」

鳴海はハーレクインの頭を切り落とす。

 

その時、マサルの乗ったロケットは無事に打ち上げられていた。

 

「しろがね!どこだしろがね!」

「鳴海!私はここにいます!」

鳴海はしろがねに駆け寄り、抱き抱える。

「宇宙には別の強いやつが行った。俺はオマエに会うためにここに来たんだ」

「サーカスのテントで初めて会った時からずっと、しろがね、オマエを愛していた。」

長い苦悩の末、ついに二人が結ばれた瞬間、その頭上にはマサルの乗ったロケットが飛び立っていた。

 

仲町サーカスの3人も打ち上がる光を見て、ロケットが無事に上がったことを確信して喜ぶ。

 

しかし、そのロケットをオートマータのピンボール「K」が大砲で狙っていた。

そしてそこに現れたのは阿紫花。

「こんな事もあるかと、見回りに出て正解でしたぜぇ」

阿紫花は十円玉を握りしめると「あたしゃ、プロなんでね!」と、撃ち合う。

 

ロケットが打ち上がったところを見届けた鳴海としろがね。

しろがねは隣にいる鳴海を見て、「自分の心が相手に届くことはなんて素敵なんだろう」と思う。

すると、しろがねの中にいる2人のフランシーヌが「私もそうだった」としろがねにやさしく語りかけてきた。

 

するとしろがねは涙を流し始める。

鳴海の心配を他所に、涙がどんどんあふれるしろがね。

しかしそれは嬉しさからの涙。

しろがねは鳴海を見て(あぁ、やっぱり私はこの人が好き)と確信する。

そしてしろがねは満面の笑みを浮かべて言う。

「大好き」

しろがねの笑顔。

これまで人形だったしろがねが、人間になった瞬間だった。

 

そしてそれを傍から見ていたアルレッキーノ。

「おい、私は今、信じられないものを見ている。あれこそ我々オートマータの使命、そして悲願だった!」

アルレッキーノは抱きかかえたパンタローネの頭に語りかける。

「見よ、パンタローネ。フランシーヌ様が笑っていらっしゃるぞ。お美しいな…フランシーヌ様は。なぁ、パンタローネ、見ているか」

パンタローネの表情はとびっきりの笑顔に変わっていた。

「なんだ、見ているじゃぁ…ないか」

アルレッキーノのは満足そうに言うと、目から光が消え動きを止めた。

「どうやら無事行ったようですねぇ」

ピンホール「K」を仕留めた阿紫花がロケットの軌跡を見ながら言う。

そして阿紫花はマサルに雇われた時のことを思い出す。

「おじさんは僕が雇う。だから僕の側についてよ」

「で、お代は…いかほど…いただけるんで…」

 

マサルを載せたシャトルは無事に宇宙ステーションとドッキングを完了。

ステーションの中に入ってみると、そこには町並みが広がっていた。

 

そしてそこに居たのは6体のフランシーヌ人形に囲まれた、人間の若い体に戻ったフェイスレス。

フェイスレスは「フランシーヌに囲まれて、地上の人間が死ぬのを見届けながら、普通に歳を取って死んでいくつもり」だと話す。

マサルは「世界中の人を助けて!お願いです、ゾナハ病を治す方法を教えてください!」とフェイスレスに土下座をする。

 

補足

原作を見ていない or 忘れてしまった人への補足。

  • マサルが名乗った「えんとつそうじ」は、仲町サーカスで人形劇を行った時のマサルの役。アニメではこのエピーソードは削除されている。
  • 赤ん坊はしろがねのドミートリィの血を飲んでいたのでゾナハ病にかかっていなかったが、アニメでは説明無し。
  • 鳴海が目が見えないのに、突然しろがねとハーレクインの居る街に現れたが、原作では、サーカス団員の一人(アニメでは未登場)に車で連れてきてもらっている。
  • 原作で阿紫花がピンボール「K」を見つけたのは、事前にヘリを爆撃されていたから。

 

感想

アニメ「からくりサーカス」第35話の感想

宇宙ステーションの話を残し、全ての話が終了した。

1、2クールは話をすっ飛ばしまくって酷かったが、3クールはとても面白く、毎週楽しみだった。

(4〜5クールだったらもっと面白かったんだろうなぁ)

 

鳴海とマサルがついに再開するが、鳴海はマサルだと認識できないまま別れてしまった。

マサルはずっと鳴海に会いたかったはずなのに、鳴海としろがねの幸せを思ってのこの決断は悲しすぎる。

マサルにももっと幸せになってもらいたいね。

 

鳴海としろがね、アルレッキーノとパンタローネ。

この話は最高で胸がいっぱいになった。

鳴海はマサルの言葉で、これまで背負っていたものから開放され、しろがねへの気持ちを伝えられた。

しろがねは100年近く『人形』の様に生きてきたが、鳴海と結ばれることによって、ついに人間になることができた。

そしてアルレッキーノとパンタローネは、200年近く追い求めてきた「フランシーヌを笑わせる」と言う使命をついに果たすことができ、満足してその動きを止めた。

これまで全員が長く辛い思いをしていただけに、やはり最後はハッピーエンドで終わってくれるととても嬉しくなる。

特にしろがねは生まれてからずっとつらい思いをしてきたので、これからずっと幸せで居て欲しいと心から思う。

 

さて、3クールの「からくりサーカス」も残すところ1話。

マサルとフェイスレスの因縁の対決になる。

対決、決着となり、最後のエンディング。

エンディングがどう表現されるのか、非常に楽しみだ。

 

アニメで「からくりサーカス」が気になった人は、アニメでは描かれていない魅力的なシーンが沢山あるので、ぜひ原作も読んで欲しい。

 




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ウェブデザイナー
男 1983年生まれ
”コンパクトなデバイス”、”マンガ”、”メガネ”をこよなく愛する。
イラストの肩に乗ってるのはめそ…じゃなくてペットのフェレット2匹。