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TVアニメ「からくりサーカス」の18話「微笑」が放送となった。
私はテレビで見られる環境にないので、Amazonプライムでの視聴。
「からくりサーカス」第18話の感想を書く。
ネタバレありなので、原作を読んでない人は注意。
からくりサーカスの進行状況は下記記事でまとめている。
TVアニメ「からくりサーカス」第18話「微笑」 感想
あらすじ
正二とアンジェリーナの子・エレオノールがこの世に生を受けた。エレオノールをきっかけに、少しずつ態度に変化を見せるギイとフランシーヌ人形。皆が幸せを感じていた。しかし、それも束の間、不気味な機械音とともに自動人形が黒賀村に襲来する。
ストーリー
出産を無事に終え、無事に生まれてきた赤ちゃん。
この時点ではまだ髪の毛は黄色。
正二とアンジェリーナは赤ちゃんに「エレオノール」と名付ける。
ギイは「アンジェリーナから柔らかい石を取り出して、赤ん坊に移し替えて持ち帰る」という使命を果たせずにいることに、焦りと疑問を感じている。
そんなギイに、アンジェリーナは「エレオノールを見ててくれる?」とお願いをする。
「冗談じゃない!子供なんてどう面倒を見れば!」と拒否するが、
エレオノールが火に近くてあぶない、隙間風が寒い、と早くもデレ始めるギイ。
一方、フランシーヌ人形は分解される前に、赤ちゃんが大きくなるのが見たいと言う。
「どのくらいで大きくなりますか、明日ですか?」
アンジェリーナは「人間は楽しいことや悲しいことなど、長い年月をかけて色々体験して大きくなる」とフランシーヌ人形に教える。
フランシーヌ人形は、笑うことを求めて疲れてしまったこと、このままだと造物主様にも会えない、と分解されることを望んでいる。
だがアンジェリーナは出産に立ち会ったフランシーヌ人形を「壊したくない」と話す。
ギイはそれに「こいつのせいで沢山の人がゾナハ病に苦しんでいる」と怒るが
アンジェリーナは「過去の怨念で、この子の門出を飾りたくない」とつぶやく。
フランシーヌ人形を山に呼び出したギイ。
「企みがあるなら吐け」
フランシーヌ人形はこれまで自分には何かが欠けている気がしていたが、ここに来てからは考えなくなっていた。
フランシーヌ人形は、エレオノールが”人形だろうが関係なく指を握ってくれた”事に喜びを感じていた。
ギイは「指を握ってくれただと、それがどうした。僕なんか汽車のおもちゃを作ってあげたんだぞ」と、あらぬ方向でフランシーヌ人形に反論。
フランシーヌ人形も、「私はオムツの取替えをしました」と反論し、二人の「エレオノールにしてあげた、してもらった」の自慢大会になってしまう。
「エレオノール、かわいいよなぁ」
ギイ、完全にデレた。
エレオノールを介して、ギイのフランシーヌ人形への疑惑が薄まっていった。
ギイとフランシーヌ人形が家に戻る途中、村人総出で隣町のお祭りに行くという。
「正二様がみんなに美味しいものをごちそうしてくれるんだと。」
しかし夜になってギイが尋ねると、正二は「私はそんな事は言っとらんぞ」と言う。
その瞬間、外から”キリキリ”というオートマータの音が聞こえる。
「ついにここまで来たか」
「まさか、お前が!」
フランシーヌ人形がオートマータを呼び寄せたと疑うギイ。
フランシーヌ人形は「彼らには帰ってもらいます。私はオートマータの主人、私の命令は絶対です」と言い、外に出る。
外にはおびただしい数のオートマータが待ち受けていた。
フランシーヌ人形は真夜中のサーカスの団長として人形たちに「ここを立ち去りなさい」と命じる。
が、突然オートマータから攻撃を受けるフランシーヌ人形。
オートマータは「誰だよお前」と、フランシーヌ人形を知らないようだ。
そして”柔らかい石”を狙っていることが分かる。
正二達は戦うことを決意。
アンジェリーナは「フランシーヌ、この子と柔らかい石をお願い」「私はあるるかんを使って戦える」と、フランシーヌ人形へエレオノールを託す。
フランシーヌ人形は信用されたことに驚くが、「エレオノールを託してくれた事に応えたい」とエレオノールを守りながら必死で逃げる。
しかし追撃され、井戸の中に落ちてしまう。
フランシーヌ人形はエレオノールの異変に気がつく。
冷たい水の中は、幼い乳児には命にかかわることだった。
人形ではなく、自らの血を流した刀で戦う正二。
しろがねの血はオートマータにとって猛毒。
「踊れ、オリンピア」
「柔らかい石はここにあります!」
敵を惹きつけながら戦うアンジェリーナ。
井戸の中では奇跡が起こっていた。
エレオノールの足から、井戸の水がバラ色に染まっていった。
“柔らかい石”はアンジェリーナからエレオノールへと移っていた。
その”柔らかい石”が溶け出して、井戸水を”生命の水(アクアウイタエ)に変えていた。
生命の水は全て溶かしてしまう液体。
フランシーヌ人形はエレオノールが生命の水に溶けてしまわないよう、抱っこしてあげる。
泣くエレオノールに落ち着くように、子守唄を歌ってあげるフランシーヌ人形。
フランシーヌ人形の子守唄で落ち着いてくれたエレオノールに、今度は「べろべろばぁ」をする。
するとエレオノールはフランシーヌ人形に笑いかけてくれる。
「笑ってくれるの、こんな恐ろしい人形に」
笑ってくれたことに、驚きと嬉しさを感じるフランシーヌ人形。
「ほら。べろべろ ばぁ」
フランシーヌ人形は最期に笑いながら、生命の水に溶けていった。
敵のボス的存在のフランシーヌ人形が、まさかこんな形で最期を迎えてたなんて誰が想像しただろうか。
鳴海達の戦いは一体なんだったのか…。
オートマータとの戦いでは、ギイをかばってアンジェリーナが針を受けてしまう。
「私の子供と旦那様に何をする」
「アンジェリーナを連れて逃げてくれ」と、正二がオートマータを食い止める。
生命の水で不死身の体を得ているが、生命力をエレオノールに分け与えたアンジェリーナには、傷を癒す力は残っていなかった。
「ごめんね、だめみたい」そうアンジェリーナが言うと…
「そんな、ママン!」とアンジェリーナをママンと呼ぶギイ。
アンジェリーナはギイに「あの子お願いね、あの子に私のような運命を背負わせないで」とエレオノールを託して、砕け散る。
正二が傷だらけになりながらも追いつくが、砕け散ったアンジェリーナを眼にする。
そしてギイに剣を託し、エレオノールを頼む。
二人にエレオノールを任されたギイは、オートマータたちを追いかけ、殲滅していく。
最期の1体を倒した時、井戸の中から泣き声が聞こえる。
ギイは井戸の底からエレオノールを見つけ、そこにある痕跡からフランシーヌ人形が生命の水に溶けながらもエレオノールを守り通した事を悟る。
エレオノールの髪の毛は銀色に染まっていた。
「おまえは何かに成れたのかい」
考察・重要シーン/削除シーン
一番の名シーンと言われることの多いフランシーヌ人形の「べろべろばぁ」。
そしてアンジェリーナの最期。
それだけに制作スタッフの気合の入りようが感じられた。
アンジェリーナとフランシーヌ人形の表情が素晴らしこと。
もちろん涙腺が崩壊…する事はなかった。
名シーンはしっかり描いてくれているが、その前段階での情報があまりにも削られているので、気持ちがなかなか盛り上がらないのがその理由。
フランシーヌ人形の子守唄、そしてべろべろばぁ。
このシーン自体には全く文句なし。
残念なのは、その前のフランシーヌ人形とオートマータ達との会話が削除されてる事。
赤ん坊も殺すというオートマータに、それまで表情の薄かったフランシーヌ人形が怒るシーン。
そして、その後のフランシーヌ人形の独り言も。
「『あんたも大きな子をバンバン生みなはれ』と…、私は「ああ、いいな」と思ったのです」
「オートマータが人間のように赤ちゃんを産みたいとは…なんと愚かなと笑いますか?エレオノール。」
このシーンで盛り上げて涙腺を刺激されてからの、井戸のシーン。
そりゃ泣くでしょ。
アニメを観ていて「イマイチ感動に欠けるな、こんなもんだっけ」と思って、原作を読んでみたらやっぱり泣けた。
原作は素晴らしいな。
また、戦闘シーンは夜ってこともあり、イマイチ分かりにくかったのが残念。
特に、アンジェリーナが砕ける最期の瞬間に、襲いかかってきた重量級のオートマータを倒すシーン。
よくよく見るとあるるかんの片腕が取れているのが分かるが、初見では「ん?オートマータをあるるかんが倒したのかな?」くらいにしか分からない。
ここであるるかんの腕がギイの前に突き刺さることで「あ、この腕ってもしかして…!」ってなるんだけどねぇ。
と言うか、戦闘シーンは殆ど動かなくなってしまったね。
紙芝居と言われても、フォローできないわ…。
まとめ
アニメ「からくりサーカス」第18話の感想を書いた。
今回は過去編のクライマックス。
100年間笑うことができなくて疲れ果て、消滅を望んでいたフランシーヌ人形が、最期には笑うことができた。
子供を生んだアンジェリーナは、もうひとりの子供に「ママン」と呼ばれながら散った。
この2人の退場は、ストーリーに大きな影響を及ぼす。
そしてみんなに愛されたエレオノールは”生命の水”によってしろがねに。
色々と思うところはあるけれど、「べろべろばぁ」をアニメで見ることができて良かったかな。
アニメで「からくりサーカス」が気になった人は、アニメでは描かれていない魅力的なシーンが沢山あるので、ぜひ原作も読んで欲しい。
「過去編」はコミック23〜27巻、ワイド版12〜14巻。